私の禁煙治療体験を紹介。あなたも健康のために禁煙を考えてみませんか？

チャンピックスの禁煙治療が始まり、喜んでくれたのは？もちろん家族です。

買い物やドライブなど行くと「ちょっと吸ってくる」といい喫煙所へ行ってましたが、肺の中にまだ煙が溜まっているのに吐き出さずに車に乗り込んだことも多々ありましたね。

家の中は禁煙にしていたので、吸う場所はベランダ。

ベランダ外というか家の周りが田んぼだったので、副流煙の心配もなかったのですが、でも雨の日もベランダに出て吸ってました。

雪が積もった寒い朝でも、平気でパジャマのまま外に出て吸っていました。身体に良いわけないですよね。




■ 副作用があるって本当ですか？

よく聞かれます。確かにあるかもしれない。いや、ありますよ。
最初の1ヵ月は、チャンピックスを服用しているので、身体的に受け付けなくなっているんですが、脳がニコチンを欲しているんですよ。
「ニコチンくれーくれー」と夢も見ました、これ本当です。なんど悪夢みて飛び起きたことか。

でも「ここで止めないと、一生後悔する」という意志の下ではじめたんで、苦にならなかった。家族も支えてくれていましたし。

何より「吸いたい」と言う欲求が、徐々に減っていっているのは手に取るようにわかりましたから、これは続けられそうという実感がわきました。

それから徐々に悪夢を見る機会も減って行き、それと並行して1日2粒だったチャンピックスを1粒にしたりとか、先生のアドバイスに従って進めていきました。

最後の通院の週、先生から「チャンピックスは処方しますが、飲まないで止められそうだったら1・2日飲まないで試してみたり、途中で飲まなくなっても大丈夫ですよ」と言われ、ここまで来たかという感じになりました。

チャンピックスによる副作用の代表的なものを列記しますね。私もなったものもありますが、全部なる人はいないと思いますけど。
チャンピックスの添付文書に書いてある副作用が○で、一般的に言われている追記部分が●で書いていきますね。

【副作用】
 ○吐き気
 ○便秘
 ○下痢
 ○頭痛
 ○上腹部痛
 ○お腹のはり
 ○普段と違う夢をみる
 ○不眠

 ●異常な夢などの精神的苦痛
 ●うつ病
 ●軽度のアルツハイマーなどの精神疾患
 ●意識喪失
 ●難聴

このような副作用が発生するケースもあるので、「医者に行って禁煙外来治療を受けましょう」ということなんですね。これがインターネットで購入して開始した場合は、そこからの通院（何科になるのかな？）となってしまいますし…

私も、吐き気・下痢・普段と違う夢をみる・軽いうつ病などの副作用は出ました。
とくに「うつ」のときは、誰とも口を利きたくなくなるもんなんですね。


■ 病院では何をするのですか？

● 通院のスケジュール
禁煙外来治療のスケジュールでは、約3ヶ月（12週）で完了することになっています。
ただし、毎週のように通院する必要はなく、受診するのは、初診・2週目終了時・4週目終了時・8週目終了時・12週目終了時の基本的に5回のみです（医院によって変わってきます）。


● 呼気一酸化炭素濃度の検査（一酸化炭素（タバコに含まれる有害物質）の濃度を測定検査）
呼気一酸化炭素濃度測定というは、吐いた息に含まれる一酸化炭素の濃度を測定する検査です。
一般的にタバコを吸っている人は数値が8ppm以上になります。この数値をいかに下げるかが勝負どころ（笑）

大きく息を吸ってから検査器に吹き込みます。濃度が出てくるので、それに合わせてカウンセリングを受けていきます。

最初は「良い結果を出そう」と少しづつ息を吐いていたら、先生に怒られました…
それに喫煙していたので数値も高く出てしまいました。

2回目・3回目と、肺の中の一酸化炭素濃度が減っているのが数値でわかるので、励みになります。
なお、車の排気ガスなどにも一酸化炭素は含まれるので、車で通院したときもいったん大きく深呼吸して身体の排気ガスを出すのがよいかもしれません。正規な数値が得られますから。

● カウンセリング
カウンセリング自体は、世間話が中心です。

先生からは、副作用等の確認は、しっかりありますよ。もし変な症状が出たら、来院を早目にしても良いと思います。

治療器具などもないので、医院に居る時間は短いと思います。



■ チャンピックスの服用方法あれこれ

● 1〜3日目
治療を開始してから3日目までは「薬に慣れる」ということで、1日1回の服用となっています。
このときは、まだ喫煙は可能、1週間で少しづつタバコの量を減らして行きましょうという期間ですね。


ただしチャンピックスの効果が出ているようで、チャンピックス服用後にタバコを吸うと気持ち悪くなります。
体調が悪い時にタバコに火をつけたは良いけど、不味いと思い消してしまうときと同じような感じかな。

● 4〜7日目
0.5mg錠が1日2回になりますので、チャンピックスが効いている時間も必然的に長くなります。
チャンピックスのおかげで、自然と吸う本数が減ってきました。


● 8〜14日目、ここから完全禁煙開始です
前日に「これで吸えなくなるのかな？」という気分で、最後の一服をしましたが「オエッ」で消しまして、そこから一切タバコを手にすることが無くなりました。
残っていたタバコも捨て、ライターも危険ゴミの日に処分という徹底さ（ライター1個残しておけばと後悔、線香などに火を点ける物が無くなりました）。

チャンピックス効果のせいで「吸いたい」という欲求は少なくなったものの、やはりイライラは隠せません。
最初は飴を大量買いして食べていたんですが、妻から糖尿になると言われ、飴は中止。
なんとか2日間を持たせることができましたが、先は長そうです。


● 2週間後　通院2回目です
最初の受診日から2週間後が2回目の受診日です。
初回に引き続き、呼気一酸化炭素濃度の測定や禁煙のカウンセリング、アドバイスなどを受けます。
禁煙を始めて、不安や気になる症状が現れた方は、早目に先生に相談した方が良いかもしれません。


● 2週間〜4週間
たぶん、ここが一番辛い時期だと思います。
チャンピックス効果で、タバコの禁断症状は抑えられますが、イライラがピークに達して、つい怒りっぽくなったりしました。
「だめだ、だめだ」と言い聞かせながら過ごしてはいました。

また、外出時などは、コンビニ入口や飲食店入口など、灰皿が置いている場合は、なるべく煙のそばに近寄らないようにしていました。
ところで、人間の嗅覚は、約7m先のヤニ臭にも敏感らしいですね。勉強になりました。
ニコチンが完全に身体から抜けるのは、理論上は約1ヵ月程度と言われていますが、そんな余裕もなく必死でした。

辛いのは飲み会とかの席、できるだけ吸わないメンバーの近くに座ったりしていましたが、副流煙は来る来る（笑）
そういうときに飲みすぎると悪酔いしますので注意です。ほどほどに切り上げ早退という手もやりました。なるべく煙の傍に近づきたくなかったですね。

禁煙生活が長くなるほど「タバコを吸いたい」欲求は無くなってくるのかなと思ってましたが、しっかりと脳は「ニコチンの快楽」をインプットしており、「肉体的には受け付けない」のに「脳裏的にタバコが吸いたい」というのが思いっきり襲ってきます。

しかし1本でも吸ってしまうと「スタートに戻る」ことになるので、禁煙治療をしていると言い聞かせながらの我慢です。脳と肉体の対決で、少し「うつ」気味になったりもしましたが、なんとか乗り切っていきました。


● 4週間後　通院3回目です
最初の受診日から4週間後が3回目の受診日です。
初回や2回目に引き続き、呼気一酸化炭素濃度の測定や禁煙のカウンセリング、アドバイスなどを受けます。
この時点で、一酸化炭素濃度の量は問題ない量まで達していますが、気を抜かずに続けないと。

私が、禁煙治療を頑張れたのは、「禁煙の森」というサイトに出会って、禁煙を先に始めた方々や、同じころに始めた方々、後で始めた方々などと、ネット上でアドバイスしあったり励ましあったりができたからです。

禁煙の本数ごとに、段数や使わなかった費用などが出ています。

また、チャレンジされている方々の禁煙法なども見られるので、良いと思います。


● 8週間後　通院4回目です
最初の受診日から8週間後が4回目の受診日です。

前回と同様に、最初に、呼気一酸化炭素濃度の測定、そのあと先生によるカウンセリングもあっという間。
この時には、タバコを吸いたいと言う気持ちも全くなくなり、最初起きていた副作用も慣れなのか、薄らいできた感じです。



■ どう変わっていくのですか？

1.肌からヤニ臭が抜ける
身体からニコチンが徐々に抜けていくのって、自分より家族の方が解ったらしい。
発汗時にヤニ臭が無くなったんですよ、昔はあったらしい。私はそれまで気付かなかったけれど、いまは喫煙者の横に行くと臭いで解るようになりました（笑）


2.大小便からヤニ臭が抜ける
これは私も解りました。臭いの変化、こんなに違うんだとなりましたよ。特に大便が自然な排便の臭いになったらしい。


3.歯や舌などの歯垢の色が変わったし、臭いも変わった
だんだんと、歯に付いたヤニも少なくなってきます。早く取りたいときは歯医者さんに行ってね、すぐ取れます（笑）
あと、舌には細かいヒダがあるんですが、そこにタールなどがこびりついていて、舌全体が茶色くなっていたのが無くなりました。


4.肌に潤いができた
喫煙者と非喫煙者の、見かけの最大の違いは肌です。
喫煙者の肌は「ザラザラ」「ガサガサ」ですから、それが滑々してきました。頭はスベスベしていませんよー（笑）

また、タバコを挟む指の部分はヤニで真っ黄色で、どんなに洗っても落ちなかったのに、禁煙はじめたら徐々に消えていきました。


5.鼻毛が伸びないよ（笑）
悪い空気、吸わないから鼻毛の伸びる時間が遅くなりました。


■ 費用はどうなんですか？

禁煙治療（自己負担3割として）は、処方される薬にもよりますが8〜12週間で15,000円〜20,000円程度です。

この内訳は、チャンピックス薬代のほかに「診察料」「ニコチン依存症管理料」「処方せん料」がかかります。

なお、健康保険適用となるのは下記に適応する方だけで、不適当な場合は全額自費（保険の約3倍）になります。

禁煙外来での保険適用となる条件
・タバコ依存症に係るスクリーニングテストでニコチン依存症と診断されること　
・１日の喫煙本数×喫煙年数が200以上であること
・直ちに禁煙する意思があること
・禁煙治療を受けることに文書で同意すること

また保険適応でも下記の場合は自費になります。
・初診日から数えて満1年が経過していない方
・禁煙外来の通院歴があり、初診日から1年未満の方

1日1箱喫煙する方なら、8〜12週間分のタバコ代より保険診療で禁煙治療を受けた場合の自己負担額のほうが安くなる計算になります。
詳しくは、近くの医療機関に直接問い合わせてください。


■ チャンピックス治療（服用）を注意する必要があるケース

チャンピックスは、下記に挙げる項目に当てはまる方では服用に注意が必要とされています。もし当てはまるものが1つでもある場合には、服用前にしっかりと医師に相談するようにしてください。

【服用する人】
・以前にチャンピックスを服用して、かゆみや発疹などのアレルギー症状を経験したことがある
・精神疾患がある
・腎臓病がある
・他の疾患の治療のために服用中の薬剤がある
・妊娠中、または授乳中
・未成年者


【他の薬剤との服用（飲み合わせ）】
・チャンピックスは、副作用の発現率が上昇してしまうために原則他のニコチン製剤と一緒に服用はできません
・腎臓病がある方は胃の薬であるシメチジン（タガメット）との併用に注意が必要